私の問題解決の考え方 第0章

第0章 「はじめに」の前に 
    -ご意見お願い-


論文という言葉で逃げないで下さい。

これは、単に、いろいろな問題の解決についての私の経験と考えをまとめた文です。

これを書く理由は、いろいろな分野の、いろいろな人達と一緒に、
「どのように問題を解決するか」
について考えたい、ということです。

「いろいろな分野のいろいろな人達」というのは、学問や研究の世界に限りません。どなたでも、日常生活でいろいろな問題に出会ったり、解決しようとしていたりしてきた人達です。即ち、皆さん全員です。

もう一つの理由は、皆さんが「科学者」とか「学者」がやっていることにもっと関心を持っていただきたい、ということです。しかし、現状では、これはとても難しいことです。彼等の「論文」を読もうとしても、なかなか理解できないでしょう。彼等同士でも、ちょっと専門が違うとよく理解できないことが多いのです。

「科学者」や「学者」は、かなりの場合、国民の税金を使って、研究したり、勉強したりしているので、やっていることを、国民に、そして、他の分野の研究者に、もっと理解してもらうようにする義務があります。

この論文は、そのきっかけになると思うのです。どの研究でも、どの学問でも、結局は、何らかの問題解決なのです。そういう目で見れば、違ったことをやっている人同士が話し合える、共通した話題があるのです。

それが「問題を解決するときの考え方」なのです。

かつて、私はいろいろな道のプロ探しをしたことがあります。いろいろな分野の研究者、先生、料理人、職人、芸術家、などと話をするとき、それぞれの専門技術の詳細は分からなくても、私は、自分が研究をやってきたという経験から、他の職業の人達が経験してきた苦労とか、現在の素晴らしい技とか技術などをある程度「理解」できるのです。そして、この人はプロだとか、そうでないとか感じることができたのです。

私は、この論文で、自分がやってきたこと(材料科学の研究を含む)での各種問題解決について、できるだけ分かりやすく説明しようと試みます。まず、日記で、それから、ホームページのフリーページに少しずつまとめていきます。(日記では第2章執筆中です。)できる限り、一般の皆さんにも分かりやすく説明するつもりです。内容の大半は、高校教科書の知識があれば理解ができると思います。

私が書いている途中でも、書き終わってからでも、ご意見、感想、討論、質問等をいただきたいのです。それらを私の答えとともに、論文に加えたいのです。各章の終わりに、「討論、質問と答え」とでもいうような項目を加えましょう。

問題解決で、
「他の人と相談する」
のはとても大事だと思っています。

私が会社にいたとき、研究で何か分からないことがあると、私はいろいろな人(専門外の人達にも)に話し、相談していました。面白いことに、専門家よりも、専門外の人達の意見が参考になったことが多かったのです。私の場合、研究者ではない友達や家族(子供や孫までを含む)の言うことも参考にしています。また、会社にいた当時、私の秘書をやってくれた人達の意見も参考になっています。



この論文が、いろいろな分野の人達が、分野と関係なく、話し合い、理解し合える場になればいいと考えます。ここで、「いろいろな分野」とは、研究や学問の世界だけでなく、一般の皆さんのものも含みます。問題解決ということでは皆同じなのです。

本や雑誌などに書く論文は、ある意味では、一方通行なのです。それが、今、私がやろうとしているように、ホームページを利用するなら、いろいろ「話し合い」ながら、この論文を書いていくことができるのです。勿論、書き終えてからも、ご意見や質問をいただけるのです。こちらからも答えられます。さらに、考えたり、研究したりすることもできます。

情報技術の発達で、いろいろな情報が簡単に手に入るようになりました。しかし、問題は、それらの情報が信じられるかどうかです。正しい情報もあるのでしょうが、ウソのものも沢山あるのです。

問題解決では、このことが大きな問題になります。解決のために使う証拠の情報が正しいかどうかがなかなか分からないのです。研究の場合でも同じです。自分のやっていることに関係のある結果が、論文として発行(公表)されているからといって、それを鵜呑みにしてしまうと、とんでもないことになる可能性があります。

私が関係した研究でも、「鵜呑みは駄目よ」と言って、大事なところは、全て自分達で確かめるようにしてきました。発表されている論文も、世間で信じられていることも、全て、疑った方がいいです。

鵜呑みは駄目よ!

図0.1 鵜呑みは駄目よ!(元いた会社で私の秘書であったHさんが作ってくれた切り絵です)


有名な先生や研究者でも、意外と、自分に都合のいい、他の研究者の結果を鵜呑みにしてしまう傾向があります。それで、沢山の論文にそういう結果が引用されると、おかしなデータや結論で世の中がいっぱいになってしまうのです。

他の問題でも同じで、いろいろな情報が正しいかどうかの判断が大事なのです(チェック機能)。ただ、結果だけ書いてあったら、それだけではなんとも言えませんが、いろいろな他の情報に接し、経験を積むと、ある程度は、対象となる情報が良さそうかどうかを感じ取れるようになってきます。そして、さらに調査して、判定をより確かなものにして行くのです。

そういう意味では、学会誌などに掲載されている論文は、一応は審査されたものなので、かなり信用できるはずなのですが、そういうものを含めて、私は、上記のことを言っているのです。ということは、インターネットで得られる沢山の情報に怪しいものがどれだけ多いかということです。

そういうことを頭において、あえて、討論の場として、このホームページを利用したいと思っています。私自身が提供する情報(論文)は、自分達(私の共同研究者を含む)で実際にやったり、経験したりしたことばかりです。内容は正しいと私は考えています。しかし、私が書くことを鵜呑みにしないでください。ご意見、質問、感想、討論など、何でも大歓迎です。




<読者から>反響がありました。


Annaさんからです。

>まだホームページを続けていらっしゃったのですね。3年近く前、秋田で私が拝見したときの予定通り、いよいよ論文を書き始められましたね。成功を祈っています。なるべく、実践に基づいた内容にし、あまり客観的にならないで下さい。


私の返事は、


>ありがとうございます。そのつもりです。



「ボケかけ老人」さんからは、

>最近、先物取引、投資信託、マンション経営、不動産など、よく分からない勧誘が沢山来て、弱っています。あなたの日記を読んで、「話を鵜呑みにしない」、「質問をする」とか、「自分で考えて、判断、行動する」ように心がけています。最近、ボケが少し直ってきたような気がします。論文の進行を楽しみにしています。



私からは、


>私は、人には、自分で考えろなどと言いながら、自分が十分考えないことが理由で損をしてしまうことがしばしばあります。私の方がボケが進んでいるようです。




「太陽」さんからは、


>こんにちは通りすがり太陽です

ACE101さんのHPでこのサイトのアドレスを発見してから毎日拝見しています。内容は実に頷けて素晴らしいのですが、ご本人が冒頭でも述べておられるように書籍にはする意識はないとの事ですが、この内容を整理して即抽出出来るようになれば後輩達の参考となり、市販の啓発本より素晴らしいものになるものと推察します。もったいない事です。


私の答えは、

>ありがとうございます。ご指摘の通り、内容を整理し、一つの「本」(ホームページ上の)にしたいと思います。私の考えを皆さんに理解していただき、少しでも役に立つものにするには、皆さんのご意見、質問、感想などが絶対に必要です。よろしく。索引についても考えさせていただきます。









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